人が作って人が売る!100年続く企業であるために「芋屋金次郎株式会社」
人が作って人が売る!100年続く企業であるために
芋舗「芋屋金次郎」は、ワンランク上のフレッシュな芋けんぴをお届けする芋菓子専門店。県内に2店舗、県外に6店舗の計8店舗を展開する。
今回は卸団地店の花田さんと、人事部人事採用育成課の後藤さんにお話を聞きました。
ー芋屋金次郎の商品の魅力はなんでしょう?
後藤さん:当社製品はやはり芋けんぴが主力ですが、とにかく揚げたてがおいしい、フレッシュな芋けんぴです。製造して日も経っていない、他社製品よりもワンランク上の芋けんぴとしてお届けする自信もあります。だからこそ在庫管理も徹底し、陳列した商品は一定期間内で販売できるようにとこだわっています。
ー私も、自身でも食べましたし、お土産でもすごく喜ばれました!美味しいですよね。
お二人の主な業務についても教えていただけますか?
花田さん: 店舗内での接客、販売が主になります。私が勤める卸団地店はカフェも併設されていますので、キッチンやホール業務も担当しています。店内は映えるスポットもあり、写真を撮っていかれる方も多いですよ。
後藤さん:カフェがあるのはこの店舗のみで、店長や副店長、製造専任のスタッフやバリスタもいて、芋屋金次郎のほぼ全てが詰まっているような店舗と言えますね。
ー後藤さんは人事部を希望されていたのでしょうか?
後藤さん:もともと総合職として入社し、東京の店舗で6年ほど販売を経験して店長もやらせていただきました。自分の中では結構やりきった感もあったんです。そんなときに、これから店舗を増やしていくために、人の育成をやっていかないかとお話をいただき、今のポジションに立たせていただきましたね。
ーお二人とも、高知のご出身なのですね。
後藤さん: 私は高知出身で、大学まではこちらに住んでいました。大卒で入社してから東京の店舗への配属を経て、またこうして高知に戻ってきました。
花田さん: 私も高知出身で、神戸の大学に通っていましたが、いずれは高知に戻りたいという気持ちがありました。地元の企業である芋屋金次郎に入社し、グランフロント大阪店での配属を経て、今年の4月に高知に戻ってきました。
ー地元・高知の企業で働きたいと思ったきっかけはありますか?
花田さん:大学時代、既になんとなく芋屋金次郎に入りたいなという気持ちがありました。関西の企業にも関心を持ちましたが、最終的にはやはり高知が好きで、高知の産品を通して、地元の魅力を県外に発信したい気持ちがあったので、この会社に就職を決めました。
ー芋屋金次郎への入社の決め手となったものはなんでしょう?
花田さん: 当社のほか、建築関係や広告業などいろんな業種を受けてはいました。決定打となったのは、社内の人がすごく温かいことでした。県外にも店舗がありますし、芋けんぴという身近な美味しいもので、高知の魅力を広く伝えていきたいと思えたのはかなり大きかったですね。
ー店舗スタッフとしての配属は県外も多いのでしょうか?
後藤さん:スタッフには、幅広く経験し、ゆくゆくは中間管理職など会社の軸となるメンバーになってほしいという思いから、県外のボリューム感を経験してほしい気持ちがあります。高知県内だけではわからないこともありますので、県外を経験して高知に戻ってきてもらうという流れが多いですね。
ー県外での配属のメリットはなんでしょうか?
後藤さん:私も花田さんと同じく、食のジャンルで高知の魅力を世間に広めたい気持ちがありました。その手ごたえは県外でこそ一番わかりやすいですよ。1日およそ700~800人もお客様が来たり、芋けんぴが1000袋も売れたり、「ああ、こんなに芋けんぴを買いにきてくれるんだ!」って。県外の販売スタッフはまさにダイレクトに実感できます。
ーそうした県外配属のあと高知に戻ってきていかがでしょうか?
花田さん: 日高本店もありますが、この卸団地店は地元の方だけではなく観光の方も多く、いろいろなお客様がいて毎日が刺激的です。わざわざ観光バスで買いに来られる方もいて、お客様の数は県外とそれほど変わらないのですが、買っていく品数が多いというか。
後藤さん: そうですね。県外から観光で来た方が買いに寄ってくださるというパターンが多く、客数は東京ほどではないのですが、お一人あたりの購入金額は他店と比べてかなり高いですね。
ー会社の良さはどんなところでしょうか?
花田さん: 大阪の明るい感じと、四国の柔らかい感じが合わさったように感じています。
後藤さん: 社風というか、社内の人の良さに助けられています。自分が新入社員のときは先輩社員に本当に助けていただきました。みんな接客が好きで、社内みんな明るいイメージがありますね。こちらの提案を受け入れてくれる、協力してくれる社風です。
ーご自身から社内に提案されることはありますか?
花田さん: 卸団地店を7月にリニューアルして内装が少し変わったのですが、商品を置く位置やディスプレイをお客様の目に留まりやすいように工夫したり、特におすすめしたい商品を目立つ場所に配置するなどの提案を行い、実施しました。
ー裁量も任されてお仕事されているんですね。そういった多様な業務の中でどんなことにやりがいを感じますか?
花田さん: 自分がおすすめした商品を購入していただいたり、以前購入された方から『美味しかった』と言っていただいたときが一番嬉しい瞬間です。自分が伝えたい魅力が伝わっていると実感でき、自信にも繋がりますし、とても楽しいです。
後藤さん: 管理側としては未熟な部分も多いですが、同じ従業員や新しく入ってきた若手の社員にも、ここで働いてよかったと思ってもらえるのがなによりです。今後もそういった会社にしていきたいです。
ー後藤さんにお伺いしますが、高知県内の企業だと、人事部、しかも「人事採用育成課」という部署は珍しく、会社としての想いを感じました。
後藤さん:地方の多くの企業に見られる傾向ですが、中間層が薄く、若手の採用が難しい状況です。特に50代以上の社員が多いため、その層が抜けてしまうと、企業の将来に大きな影響を与えかねません。当社は67年目を数えますが、100年続く企業でありたいと強く思っています。いずれ自分たちが中核を担うため、若手を育てていこうという意志を明確に会社が持っているので、こういった部署を構えています。
ー今後の目標や展望はありますか?
花田さん: 今は卸団地店で幅広い業務を学べていますので、もう1店舗違うところで経験してみたいです。新店舗などあれば、立ち上げるところからやってみたいです。
後藤さん:IT化が進み、接客業もなくなるのでは、と言われたりしていますが、当社のスタンスは、良いものを売るのはやっぱり人、機械ではなく人が作って人が売るというスタンスです。ここをすごく大切にしたいですし、同じ思いを持った仲間と一緒に働いていけるのが理想です。
ー本日はありがとうございました。
会社名:芋屋金次郎株式会社
事業内容:平成17年に芋屋金次郎日高本店のオープンから始まり、自ら「芋屋」と名乗るほど芋と素材にこだわり、芋けんぴと芋スイーツの製造・販売、カフェの運営を手がける。現在、県内外に計8店舗を運営。
会社HP:https://imokin.co.jp/
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